めっき紹介PLATING
鉛フリー無電解ニッケルめっきとは?
無電解ニッケルめっきとは、電気ニッケルめっき(以下ニッケルめっき)とは異なり電気を用いずに化学還元法によって素材表面にニッケルめっき皮膜を析出させます。 得られるめっき皮膜は、一般的にリンを8~10%含み、複雑形状品に対しても、均一な皮膜(膜厚)を得ることが出来るため、シビアな寸法精度を要求される製品への対応が可能です。
RoHS指令に対応
従来の無電解ニッケルめっき液中には浴の安定化を目的として、鉛が意図的に添加されていました。鉛がめっき液中に添加されているため、そこから得られる無電解ニッケル皮膜には必然的に鉛が微量含まれることとなり、RoHS指令(2006年7月より施行)による、特定有害物質6物質(鉛・水銀・カドミウム・六価クロム・PBB・PBDE)の使用制限では対応ができませんでした。
当社はこれに対応するべく鉛フリー無電解ニッケルを導入し、量産稼動いたしております。
めっき特性と適応素材(参考)
合金成分 | Ni:92% P:8% |
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融点 | 890~900℃ |
硬度 | めっき直後:約500Hv(400℃・1時間熱処理後:約900Hv) |
膜厚 | 要求膜厚の±1μm |
磁性 | 析出時皮膜:非磁性(熱処理を行うと磁性を示す) |
結晶構造 | 析出時皮膜:非昌質(熱処理を行うと結晶質) |
対象素材 | 下地に銅及び/又はニッケルめっきを行いますので、基本的には素材種への依存はありません。 |
めっき対応ライン
対応ライン | 処理可能最大寸法 | 最大荷重 | 備考 |
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自動装飾ライン | 2400L×350W×1200H | 180kg | 自動生産ロボットにより重厚長大品の量産処理も可能 |
精密装飾ライン | 400L×250W×500H | 10kg | 各種素材に対応。 手作業によるきめ細かな作業。 |
特殊機能ライン | 1100L×400W×700H | 50kg | アルミ素材専用ライン。※ 手作業によるきめ細かな作業。 |
精密機能ライン |
※アルミ素材専用前処理ラインを完備。めっき前素材の寸法変化を最小限に抑え機械加工寸法を損なうことなくミクロンオーダーの精度を確保します。