清水長金属工業株式会社

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品質保証・
環境への取り組みQUALITY MANAGEMENT &
ENVIRONMENTAL ACTIVITIES

品質保証・環境への取り組み QUALITY MANAGEMENT & ENVIRONMENTAL ACTIVITIES

独自の品質保証システムをはじめとする、
徹底した生産管理体制。

めっき加工は、ISOにおいて「特殊工程」と定義されており、「完成品の検査や試験だけでは品質の良否は検証しにくい」という特徴があります。
そのため清水長では、製造工程における徹底管理をベースとした独自の品質保証システム「SQM…Shimizucho Quality Manual」を運用することで、
お客様の要求品質に適合した製品を確保・保証・提供しています。

当社独自の品質保証システム「SQM」をもとにした納品までの流れ

注文

契約受注管理規程に基づき、お客様からご注文をお受けした製品の品質を確実に「確保」「保証」「提供」するため、要求品質の確認・調査を実施致します。
お客様からのお問合せ又はご注文(注文書・表面処理依頼書・図面等)の際に以下の確認事項についてお伺いいたします。

当社におけるめっき/表面処理加工において確認必須事項となります。

めっき種別 めっき/表面処理の種類について(例:亜鉛めっき-3価クロミック、無電解ニッケルめっき等)
膜厚 めっき皮膜の厚みについて(耐食性等の特性や使用用途上に関わります)
下地 下層めっきについて(耐食性等の特性や使用用途上に関わります)
外観 めっき後の色調・表面状態について(例:色調、光沢感、鏡面磨き・梨地・サテン仕上げ等)
素材材質 被めっき品の素材材質について(素材材質に適合した前処理が必要となります)
数量 依頼品の数量について(ライン選定に関わります)
納期 受注から納品までのリードタイムについて(ライン選定、稼動状況等に関わります)
単価 ご注文内容からめっき加工代についての表面積(dm2)当り、又は重量(kg)当りの単価見積りをご提示させて頂きます。(外観・膜厚・下地・素材材質・生産ライン・素材表面状態・形状・梱包包装形態・運搬形態等から単価設定基準書に基づきお見積り致します。)

お客様からのご要望がある場合、又は当社が必要と判断する場合に確認させていただく事項。

使用環境 めっき製品の使用される環境(例:屋内、屋外、沿海付近、ガス雰囲気中等)めっき製品の性能が使用環境に適合するかの確認の際にお伺い致します。
最終検査方法 「外観」「膜厚」「密着」等に関する最終検査方法について(例:目視、装置使用、JIS準拠、その他規格等)
包装・梱包の形態 製品集配時の包装・梱包方法について(例:専用通い箱の有無、新聞紙による製品個別包装、ビニール袋不可等)
運搬の形態 製品集配時の運搬形態について(例:持込み、引取り、宅配便、ポーター便等)
形状・寸法・重量 ご依頼品の形状・寸法・重量について(ライン選定・単価設定に関わります)
エンドユーザー 最終納入先のお客様について(基準書・規格等の要求品質明確化に役立ちます)
最終製品(使用形態) めっき製品(部品)の組立て後の最終使用形態(製品)について(要求品質明確化に役立ちます)
検数の必要性 ご注文時のご依頼数量に対してのめっき加工後の数量確認について
検査成績書の必要性 最終検査での「外観」「膜厚」「密着」等に関する検査結果を書面発行により品質保証致します。

受注判定

お客様よりご注文頂いた案件について、その要求品質を「確保」「保証」「提供」する事が、現状の技術能力や経営資源で可能か不可能かを、各部門の責任者を通じ、協議し判定するシステムです。

受注判定は、

一次判定(管理営業部担当) 主にめっき種別、素材材質、形状・寸法・重量、数量、納期等基本的項目について協議実施。
二次判定(製造課担当) 一次判定のいずれかの項目について疑義が生じた場合に協議実施。主に過去の実績、現有生産設備、工程パラメーター、管理体制などでの検討を実施。
三次判定(製造管理課担当) 二次判定のいずれかの項目について疑義が生じた場合に協議実施。主に実績のない要求品質に対しての技術情報、設備・新プロセス導入の是非、評価方法の検討、外部指導の有無などでの検討を実施。

の順で協議され、いずれも「不可」とされた場合に、経営者参加可能な受注判定協議会(経営資源投入是非についての判断が必要な場合は経営者参加)が開催され、全部署による再協議にて慎重に審議が行われます。また、受注判定協議会での審議の結果「不可」とされた場合、社長が再度審議を行い、受注の諾否について最終決裁を行います。

めっき/表面処理

作業条件入力作業

処理液分析

受注品に作業票、図面等が添付される事で明示識別がなされ製造手配されます。製造作業は製造管理規程に基づき行われ、製造作業者は添付された作業票情報から顧客要求品質を確認し、その要求品質を確保できる工程の選定・作業条件・作業方法・設備の点検等を標準化された各種作業手順書(作業別・めっき仕様別・素材別・製品別など)・基準書(技術標準・QC工程図等)、及びこれまでに培われた技術と経験をもとに作業計画を立てめっき作業に取り掛かります。製造作業ではその他に処理液の管理(めっき液の組成成分・添加剤・不純物・温度・pHなどの分析)や設備の管理(自動めっき装置・整流器・自動温調器・pH計・ろ過機などの保守点検)を各規程に基づき行い、厳正な管理体制にて作業が行われます。また、製造作業では工程内品質確認を行い、管理された各工程パラメータの条件下にて得られためっき皮膜の外観・膜厚・密着を、作業前及びあるいは作業中に都度行うことをはじめとし、めっき前後の寸法確認(主にシャフトやピン類の製品で要求があるもの)なども行い、最終検査までの製造工程内で不具合事前検知体制を強化する事で、要求品質の確保に努めます。それらめっき作業条件や処理液分析結果及び補給調整の指示・実施、設備点検結果及び修正更新、工程内品質確認の結果などは全て各記録書又はサーバーへ自動的に記録される事によりトレースが可能となります。製造設備に関する情報はこちらから。

受注処理・作業票発行

受注入力作業

バーコードリーダー読取り

受入検査に合格した受注品に対し、要求品質(めっき仕様・膜厚・素材材質・納期・検査方法等)を確実に製品化・具現化するため、パソコンによる受注入力処理によって受注履歴の記録が行え、その情報をもとに作業票(兼検査現品票)発行を行う事で製造部への、正確な顧客要求品質情報の伝達が行える仕組みとなります。また作業票にはバーコードが印刷されており、後工程でのめっき作業時:めっき入力(作業条件等記録)、最終検査時:検査入力(検査結果記録)の際、バーコードリーダーで読取る事で瞬時に各入力が行えると同時に大容量サーバーへの記録が自動的に行われる事により、トレーサビィリティーが確保できるシステムとなります。

当社のトレーサビリティーシステムは当社での受注番号・ロット番号、もしくはお客様の注文番号にてトレースができる仕組みとなっております。また、記録の保管期間はPL法に基づき10年間としております。

最終検査

膜厚検査状況

不良品識別ツール

めっき/表面処理された製品の要求品質が確実に満たされているか否かの検証を行うため、最終検査有資格者による最終検査を実施します。
最終検査は作業票内に指示された検査項目(外観・膜厚・密着及びその他要求のある項目)と、それに対する試験・検査方法が記載され、最終検査基準書・手順書などをもとに厳正に実施されます。
最終検査の結果、合格とされた場合は作業票内の検査済証欄中に最終検査員の日付入り印を押印し、これをもって最終検査合格品と識別される事で未検査品の混入・流出を防止します。また、不合格となった場合は識別管理規程に基づき定められた不良品カードや不良品箱・不良品棚を用い明示識別し、誤流出を防ぎます。
検査の記録はパソコンを用いた検査入力作業にて、サーバーへ自動的に記録が行われる事によりトレースが可能となります。
検査機器に関する情報はこちらから。

不適合品処置判定

品質マニュアル

要求品質検証のために行われた受入検査・工程内品質確認・最終検査の結果、不適合と判断された場合における不適合品の識別・隔離・評価・記録及び報告について定められた不適合品管理規程に基づき、再加工・手直し・特別採用・返品などの処置を決定します。
不適合品の処置などの記録は社内における場合は社内不良表・不適合品管理台帳等によって行われ、是正処置及び予防処置管理規程に基づき、原因の解明・再発防止策の実施・効果の確認を徹底して行う事で予防処置・水平展開に結び付けます。また、それらに伴う基準書・手順書などの品質文書の新規作成・改訂が必要な場合、迅速に対応する事で品質システムを適正な状態に維持します。

品質保証委員会

不適合品処置判定による是正・予防処置での原因の解明・再発防止策の実施等について、困難と判断せざるを得ない状況となった場合や、その他品質システムの新規作成・改訂等が必要となった場合についての協議検討を、品質管理責任者が関係する各部門の責任者・作業者を招集し品質保証委員会を開催します。

マネージメントレビュー

品質方針で定める「要求品質に適合した製品を確保・保証・提供する」事ができているか否かの検証を、年度始めに計画された各部門実行計画と照らし合わせ、且つその他製造設備・計測機器・購買品・内部品質監査・外部品質監査・教育訓練、社内不良・社外クレームなどの各々の年次報告書等を用いた情報をもとに、社長自身が議長となり品質システム見直し会議(マネージメントレビュー)を開催し、品質方針・品質目標の達成を図ります。

配送・引渡し

最終検査に合格し、要求品質が満足された製品を「取扱い、保管、包装、保存及び引渡し管理規程」に基づきお客様へ納品させて頂きます。
納品方法は以下となります。

当社トラック便

  • 当社トラック便による納品
  • お客様自らのお引き取り
  • 配送業者による配達

さらに

  • 受注品のカルテ化で均一な品質を守る

    社内LANによる工程進捗管理システムで、受注-製造-検査-出荷を一元管理。「品番マスタ登録」による受注品のカルテ化で、リピート時の高精度な再現性を実現しています。

  • 作業はすべて認定資格者が担当

    めっきは特殊工程であるため、作業はすべて認定資格者が担当します。処理液管理、設備管理、作業条件管理など各規定に基づき厳正に管理しています。

検査試験機器

  • 膜厚測定

    膜厚測定蛍光X線膜厚測定器

  • 耐食評価

    耐食評価塩水噴霧試験機

  • 表面観察

    表面観察デジタルマイクロスコープ

Environmental Activities 環境への取り組み

めっきという環境に影響する事業をおこなっている企業だからこそ、
その責任を深く認識し、環境活動に積極的に取り組んでおります。

エコアクション21

2012年6月に環境省策定の環境マネジメントシステム「エコアクション21」を認証・登録。
この「エコアクション21」を活用し、弊社の環境方針である「省資源を図り、法を遵守し『地域・地球』の環境を守る」を実現するため、
社内での単年目標実行計画推進をベースに地球環境の保護・保全に取り組んでいます。

10分科会とその活動

環境方針に基づく10の分科会を設置。
全社員参加型の活動で各々目標を定め、PDCAをスパイラルアップしながら持続可能な社会の実現に貢献しています。

  • 電気ガス削減グループ
  • 自動車燃焼削減グループ
  • 化学物質削減グループ
  • 産業廃棄物削減グループ
  • 一般廃棄物削減グループ
  • 水削減グループ
  • 環境配慮製品グループ
  • グリーン購入グループ
  • 社会貢献グループ
  • 法令遵守グループ
  • 処理槽への断熱材巻き付けにて保温対策
  • ごみの分別排出強化(廃プラ有価回収、紙屑の再生利用、シュレッダー緩衝材へのリサイクル)
  • エコドライブ推進事業所認定登録
  • ハイブリッド社用車の優先使用
  • 事務所および工場内のLED化
  • サイレント式ハンドリフトへの入れ替え
  • 子供たちへのめっき体験教室
  • 会社周辺の清掃活動と緑化活動 など

水質無害化対策

企業活動にともなう有害な物質を含んだ排水に対して、
総合排水処理設備で適切な処理をおこなうことで、水環境の保全に努めています。

総合排水処理フロー

排水はクロム系・シアン系・重金属系に分水され、各種の除外薬品の適正添加により、
酸化あるいは還元や中和処理をおこない、濾過処理により無害化されます。

総合排水処理フロー

総合排水処理施設操作盤

  • 1 遊離シアン及び錯シアンの酸化分解
  • 2 六価クロム→三価クロムに還元=無害化
  • 3 汚泥スラッジは凝集沈殿処理により捕集された無機金属の水酸化物で構成され無害化されます。