めっき紹介

Ni-Fe、Ni-Coを用いた電鋳技術

電鋳金型の製作

1.電鋳て何?

電鋳は連続電気鋳造法の略で、めっきの厚付け法になります。めっきは3μm~20μmの依頼が主です。電鋳はmmオーダーまでめっきを連続し析出させる技術です。

電鋳の特徴としては
  1. 転写性:素材の表面状態を確実に転写します。ナノ精度の転写性です。
  2. 機械加工ではコストがネック。低コストで金型が作成できます。
  3. 複雑形状品の金型が作成可能です。
  4. 材質は主として「銅・ニッケル」になります。
電鋳金型の用途としては
  1. 民生品:ゴルフボール、ゴム手袋、CDスタンパー等
  2. 家電製品:レーザーディスクのホログラム、通信コネクター、電気髭剃り、インクジェットノズル等
  3. その他:ホットエンボス、ナノインプリントの金型等

益々、用途の拡大が見込めます。

我が社の電鋳の特徴は、従来ニッケル金型に使用している物性は硬度:200Hv、引っ張り強度が低いなどの欠点を改善した、ニッケルー鉄合金です。硬度:550Hv、引っ張り強度:2000Mpa以上の物性を保持しております。

2.製作方法

母型→導電化処理→電鋳→金型加工

  1. 母型とは最終製品の形状を機械加工、リソグラフィーなどで作成する。
  2. 導電化処理とは電気めっきで肉盛するので、スパッタ、パラジウムを母型表面に付与する。
  3. 電鋳は必要な強度、膜厚、物性を管理した皮膜を作成いたします。
  4. 金型加工は電鋳皮膜を必要な形状加工に仕上げる。

上記写真は母型(PMMA:アクリル)を立命館大学のSR光により作製し、当社で導電化処理し、Ni-Fe電鋳(10mm)を実施後、金型に仕上げ、成型樹脂下流れを説明しております。

母型はシリコンウエハーでも可能ですが、導電化処理にスパッタ膜を実施して頂ければ対応できます。

3.共同研究成果
1)リコーエレメックス アクチュエーター

ばね特性も飛躍的に改善され、耐久性も兼ね備えた部品が完成。

2)アイテス 

凹母型 400nm

   

凹母型 550nm

   

電鋳後、FIB断面観察、ボイドなしで完全に金型が作製されている。

3)独立行政法人 日本原子力研究開発機構

電極になります。
写真では判別しにくいですが、銅を積み上げ、冷却排水路、磁石挿入穴(□)、冷水の出入り口を電鋳で作製しました。
最終機械加工は、正面の座繰り加工のみです。
この技術により、真空ロウ付けで不安定であった、接着強度不備による、冷水の漏れが完全になくなり、安心、安全に使用できる画期的なイオン源の電極作製に成功しました。

4.Ni-Fe電鋳の特性
1) 熱膨張係数