めっき紹介

新素材Ni-Fe、Ni-Coを用いた電磁波シールド皮膜

新素材Ni-Fe、Ni-Coを用いた電磁波シールド皮膜

今、電磁波が問題になっています。

現在、高度経済成長期の生活必需品志向から、利便性重視の時代に移行し、IT化社会を迎えています。

携帯電話やパソコンの普及によって生活の一部は非常に便利になった反面、電磁波という新たな問題を引き起こしており、身の回りにあふれる電化製品の電磁波から身を守るための様々な対策が採られています。

従来から懸念されている電磁波の人体への影響が、疫学調査により明らかになったとされる報告書をもとに、世界保健機関(WHO)が電磁波対策を勧告しています。

電子レンジなどの電化製品や高圧送電線が出す超低周波電磁波の人体影響について

「小児白血病発症との関連が否定できない」として、各国に対策法の整備など予防的な措置を取ることを求める勧告を盛り込んだ「環境保健基準」をまとめた。

具体的な数値は示さなかったが、日本、米国などの疫学調査から「通常時0.3~0.4マイクロテスラ(磁界や磁石の強度を示す単位)以上の電磁波にさらされていると小児白血病の発生率が2倍になる」との研究結果を支持。

対象製品群
ヘアードライヤー、電気かみそり、掃除機、電子レンジなど・・・
電子レンジから30㎝で4~8マイクロテスラの電磁波を浴びる。
テレビは1mの距離で0.01~0.15マイクロテスラ。
(2007.6.18 京都新聞)

弊社では、磁性体皮膜であるNi-Fe、Ni-Co合金めっき皮膜が、電磁波シールド対策に有効であると考えています。携帯電話、デジタルカメラなどの家電製品、自動車関連のノイズ防止など様々な用途を、お客様と共に開拓したいと考えています。

共同研究などのお話を含め、興味をお持ちになられましたら是非ご連絡下さい。

磁気特性VSM(振動試料型磁力計)測定

VSMで、Ni-Fe、Ni-Co合金めっき皮膜30μm、1cm2の磁気特性を測定しました。

磁化曲線のグラフより、Ni-Fe、Ni-Co合金めっき皮膜は、それぞれ軟磁性体であると読み取れます。

Ni-Feは保磁力15オルステットで、Ni-Co(23オルステット)より低い値になっており、Ni-Coは飽和磁化0.65テスラで、Ni-Fe(0.2テスラ)に比べて高い値になっています。

同じ軟磁性体ですが、それぞれ特徴があり用途によってNi-Fe、Ni-Coを使い分ける必要があります。

電磁波シールドKEC法測定

KEC法で、Ni-Fe、Ni-Co合金めっき皮膜30μm、50μm、100μmの各膜厚の磁界シールド効果を測定しました。


シールド効果は、皮膜の膜厚と周波数に依存しており、30dB以上のシールド効果(遮断効果)がなければ効果がないとされています。

  • 1~30MHzの低い周波数帯の磁界では、皮膜の膜厚がシールド効果に反映されるので、厚い膜でシールドすることが必要です。
  • 30MHz~1000MHzでは、膜厚よりも周波数因子がシールド効果に効いており、厚い皮膜でなくてもシールドされることから、使用される周波領域により膜厚を変化させることで効果が期待できます。

電磁波シールドEMC測定結果

アクリル製の箱にNi-Fe、Ni-Co合金めっき30μmを施し、EMC測定機で電磁波シールド効果を確認しました。


赤のグラフのとおり、シールドBOXに入れることで、電磁波ノイズがほとんどなくなることが分かります。

30MHz~1.7GHzの幅広い周波数帯で電磁波をカットできるので、Ni-Fe、Ni-Co合金めっきすることで、家電製品全般または自動車関連のノイズ防止など同様の効果が期待できます。

環境に優しいプロセスでの樹脂素材上へのめっき(実績)

従来技術では「六価クロム酸塩」主体のエッチング工程が必要でしたが、弊社は独自の技術開発により、「六価クロム酸塩」を使用しないプロセスで処理できます。<素材により条件変化 要相談>

  • PMMA(アクリル)
  • ABS
  • LCP
  • PPS
  • PBT

さまざまな樹脂にチャレンジさせて下さい。